フランスとスペインの羊を見に…
師走で忙しいはずのこの時期に、夫婦で海外研修のため2週間ほど留守にしておりまして。 「十勝人チャレンジ支援事業」に採択されたので、フランス・スペインの羊に会いに、見に、感じに、食べに。
出発直前にオットが足を捻挫し松葉杖、同じ日に今度は熱を出し「行く気あるのか!?」とキレそうな気分を抑えつつ、1人元気な私がすべての荷物を背負いルンルンと旅立った訳です。 フランス語はおろか、スペイン語なんてもっての外、かと言って英語は中学生レベル。 直前のバッタバタで、思いの外準備のできないまま行ってしまい、旅の最初から最後まで話せた言葉は「ボンジュール」「メルシー」、スペインでは「グラシアス」のみ。 いや、でもこれで何とかなった(笑)。 冷血だと聞いていたフランス人はとんでもなく暖かい人たちで、スペイン人はとんでもなく呑兵衛だった。 歴史や文化の違いを見せつけられ、羊に関しての知識以外の驚きも沢山あって、もの凄く人生勉強になったのも収穫のひとつ。
羊のチーズや骨付き肉が当たり前のように店頭に並ぶ様子は、日本でもいつかこんな光景が見たいなあ…と思わせるほどとても素敵だった。
決して安くないのに、一般の人々がそれを当たり前のように購入している。
大型スーパーでも、置いてある農作物はその地域のものが殆どで、いま日本で叫ばれている「地産地消」が昔からごく当たり前のように行われている。
この土地の物を食べるのが当たり前、地元の物だから美味しいのが当たり前、そうやって生産者を応援している姿が素敵でたまらない。
食に対してここまで貪欲な国民性が羨ましい。
私自身が、家や車や服よりも食事にお金を使いたい人なので、エンゲル係数が上がるのは大いに結構!という気持ちがある。
何であんなにパンが美味しいのか、果物が新鮮なのか、料理が美味しいのか、レストランにいる人たちが何でみんなあんなに楽しそうなのか。 輸入食品を使った全国チェーン店で、スマホ片手に無言で食べている人々が多い日本と対比してしまい、生活していくうえでの充実度というか満足度の様なものが桁違いだなと。
とまあ、そんな感じで山の様に学ぶことがあり、オットは町立病院から借りてきた松葉杖をすり減らしながら歩き倒した価値があった、そんな貴重な日々でございました。